家ではほとんど練習してこなくて、とても上達が遅い子がいました。
レッスン時に「こうやって練習すると・・・ね、弾けたでしょう。練習すれば必ず弾けるの。」といつも励ましてました。
宿題を出す前にも、弾けなさそうなところを取り出していっしょに練習してから家に帰します。
取り掛かりやすい所から出来る限りのアドバイスをしてみます。
音符も読める、リズム譜は正確に打てる、正しい音程で歌える。
でもスムーズに弾けないのです。
そういう子は、
指をばらばらに動かすことがとても苦手
特に両手の指を別々に動かすのがとても苦手です。
15分間指を動かさせると涙ぐむほど。
ですから自分が思うように指が動かなくて、なかなか独りでは練習できないのだと思いました。
ご両親が辞めるように言っても6年生まで通いました。
この子はピアノの音や音楽が本当に好きなんだと思いました。
週一回この教室に来るのは、この子の大切な時間だと思っています。
とお母さんはおっしゃっていました。
こんな風に教室を想って下さっていて嬉しいような申し訳ないような気がしてました。
ところが!!
最後の2か月で「乙女の祈り」をとても上手に仕上げたのです。
「え?弾けるの!!」「どーして?!」
「クラシックも好きなの?」ずっとポピュラーを弾いていたでしょう!
お母さんがみえて「通わせてよかった」と泣いていました。
いつも心に引っかりがあったのでしょう。
子供の成長ってわからない!!
ご両親の「待つ」姿勢にも心を打たれました。
私も親ですから真似ができるかと自分に問います。
中学校では吹奏楽をやっています。
それもとても嬉しいのです!
2018.1.14
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